謀反計画の発覚と運命の分かれ道
コウラン伝28話、特に印象深い場面というか謎が宣侯夫人の最期です。
子傒による王位奪取の陰謀が発覚し、共謀者たちの運命が決まっていく中で、
一人の女性の真の愛の相手は誰であったのか考察してみたいと思います。
陰謀の全貌
子傒は野心に燃え、王位を奪うため壮大な計画を立てていました：
- 華陽太后と宣侯夫人を巻き込み、政が呂不韋の子であるという偽情報を流布
- 子楚を暗殺し、その罪を呂不韋に着せて自らが王位に就く
しかし、この陰謀は発覚。
妹の裏切りと姉への死の宣告
子傒と宣侯夫人が共謀して謀反を図ったという証拠がでたので、
子楚は宣侯夫人を牢に入れました。
子傒夫人（雅）は、自分も陰謀に関わっていたことがばれると困ると思いました。
それで、華陽太后に姉の宣侯夫人が自白する前に殺すようにそそのかしました。
華陽太后に姉である宣侯夫人の口封じを提案します。
華陽太后は悩んだ末、実の姉を殺すという重い決断を下します。
呂不韋の計算と宣侯夫人の選択
最後の説得
牢を訪れた呂不韋は、華陽太后から差し入れされた毒入りの食事を見抜きます。
そして宣侯夫人に生き延びる道を示します。
「華陽太后を裏切れば死罪を免れる」
呂不韋は人の心を見抜いたつもりでした。
彼女は、生き延びるのに必死で、死の危機と妹の裏切りに直面すれば、
必ず自分の思い通りに動くだろうと考えていました。
しかし、宣侯夫人は、華陽と一族のためなら、ためらうことなく死ぬことができました。
呂不韋とのういた惚れたの遊びの恋愛感情よりも、実の妹への大きな愛情の方が優っていたのです。
亀の絵に込められた真意
宣侯夫人の供述書には大きな亀の絵が描かれていただけした。
そして、自殺しました。
この謎めいた最期のメッセージについて、作中では二つの解釈が示されます。
亀は元々繁栄や金運を意味します。
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が、文脈によっては、侮蔑的な意味合いも持つようです。
殷医師の解釈：
「呂不韋への恨みと失望の表れ。助けてくれると思ったのに、姉を裏切らなければ助けられないと言われた怒り」
コウランの解釈：
「恨みではなく軽蔑。」宣侯夫人はほかにもっと大きな愛をもっていた
真の愛とは何か：私なりの解釈
宣侯夫人の選択は、現代でも通じる深い人間ドラマです。
呂不韋は人心を読むのが得意だと自負していましたが、
宣侯夫人については完全に見誤りました。
彼女が生への執着や呂不韋への恋愛感情よりも、
実の妹への愛を優先するとは想像できなかったのです。
もし亀の絵に吹き出しをつけるとしたら：
「呂不韋、私があなたのこと、ちょっと好きだったのは、あなたが他の男と違って賢いと思ってたからよ。でもやっぱりあんたは、他の男と同じ馬鹿野郎よ。
私が、ちょっと惚れたからって、男に従順に従うと思ってたわけ？あなたは、自分のことを賢いと思っているみたいだけど、あんたは傲慢で、能力が無いわよ、バーカ」
歴史的背景と創作の妙
史実との比較
おわりに：現代に通じる普遍的テーマ
宣侯夫人の物語は、単なる歴史ドラマの一場面を超えて、
現代にも通じる普遍的なテーマを提示しています：
最後の瞬間に人が選ぶものはなにか？
答えは男女の愛よりも肉身の愛なのでは
人を理解するとは？
理解したつもりは実は傲慢ではないか
