2023年3月
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劉娥と甘露の悲劇 – 皇后の苦悩 ドラマ大宋宮詞35話
はじめに 宋朝の歴史において、劉娥は真宗趙恒の皇后として政治の表舞台に立った女性でした。 しかし、その栄光の陰には、政治的立場と個人的な安全の間で板挟みになった…
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大中祥符と「天書降臨」事件 – 北宋皇帝権威回復の政治劇
はじめに 中国史上、皇帝の権威が揺らいだ時、為政者たちはしばしば「天の意志」を演出して正統性を回復しようと試みてきました。北宋時代の「大中祥符」改元は、まさにそ…
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燕雲台から学ぶ『大学之道』- 耶律賢が息子に託した明君への道
はじめに – ドラマに込められた深い教え 中国歴史ドラマ「燕雲台」第41話で、死期の迫った耶律賢が長男に残した遺言を調べてみました。 「大学之道、在…
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大宋宮詞32話 格物致知:皇帝が求めた深い理解
未来の皇帝に必要な学問とは何か 歴史の一場面 大宋宮詞32話では、子供のいない宋の真宗皇帝・趙恒は、冀王・元份の息子たちの様子を見に行った。 そこで三男が『大学…
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下関 料亭春帆楼 日清講和記念館で出会った李鴻章の書に感慨に耽じた
なぜ下関で講和条約が結ばれたのか 下関が講和会議の地に選ばれたのは、日本の軍事力を誇示できる最適な場所であったからだそうです。日本の近代軍船が狭い海峡を通過する…
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川島芳子と旧制松本高女:清朝のお姫様の通学と退学の謎、そして肅親王善耆の詩
川島芳子の通った旧制松本高女 川島芳子は、 川島家のあった長野県松本市浅間温泉から旧制松本高女、現在の蟻ヶ崎高校に馬に乗って通っていました。 松本市民は、さすが…
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黄帝の子孫は宋皇帝か、遼皇帝か? 大宋宮詞31話
血統の正統性を巡る政治的駆け引き 中国史上、皇帝の正統性を示す最も重要な要素の一つが、 伝説の皇帝「黄帝」の血を受け継いでいるかどうかである。 今回は、宋と遼の…
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川島芳子の墓のそばにある肅忠親王善耆の書 ここで故人を偲んでください
肅親王 鉄帽子王とは 初代肅親王は、清朝2代皇帝ホンタイジとウラナラ氏との間の長子になります。 清朝建国に際して。殊勲を立てたヌルハチ一族の8人は、最高の皇族と…
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大宋宮詞31話 冀王・元フンが王維の雪渓図を模写する深い理由
中国ドラマ『大宋宮詞』の30-31話で描かれる、冀王・元フンによる王維の雪渓図模写のエピソードは、単なる絵画の練習ではなく、政治的な生存戦略としての深い意味を持…
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黄帝参拝を巡る宋遼外交戦:劉娥の機転と「投桃報李」の智恵 大宋宮詞30話
黄帝とは何者か 黄帝(軒轅帝)は、漢族最初の統一国家を建設したと伝えられる伝説の王である。 前漢の『史記』では五帝の第一として記され、そこから中国史の記述が始ま…
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川島芳子の墓参りに行ったら、川島浪速とともに合葬されていた。そばに肅親王善耆の書があった
川島芳子の墓はどこにあるのか 川島芳子の墓は、長野県松本市正麟寺にあります。 川島浪速の墓に合葬される形です。 2023年、3月「川島芳子を偲ぶ会」のメンバーに…
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川島芳子の姪で、川島の養女となった愛新覚羅廉lü 日本名川島廉子の生涯の本「望郷」
川島廉子さんの生涯 肅親王家の王女として生まれ、川島家の養女になって満洲国国防婦人会で活躍したが、敗戦で満洲国は崩れ去り、財産没収、国民党支配下で生活の貧しさを…