冒頓単于の帝国
紀元前221年、秦は中国を統一しました。
秦の時代には、匈奴との戦いに優勢でした。
が、秦が倒れた後、項羽と劉邦が争う時代に入り、北方の遊牧民族に対処することができなくなりました。
この隙をつかれて、匈奴の冒頓単于が紀元前209年から174年まで大遊牧帝国を築きました。
和親公主の始まり
漢の建国者である劉邦は、匈奴の王、冒頓単于との戦いに敗れました。
漢は匈奴の属国になり、毎年巨額な貢物を匈奴に納めることになりました。
また、皇帝一族の娘を匈奴の君主に嫁がせることも要求されました。
これが和親公主の始まりです。
最初の和親公主が冒頓単于に嫁いだのは紀元前189年のことでした。
広告
漢の武帝、河西回廊を設置
漢の武帝は体制を立て直すため、匈奴と戦い、紀元前121年に河西回廊を手に入れ、敦煌など河西四郡を設置しました。
この勝利により、中国と西域との交通路が開け、唐の繁栄に繋がっていくことになります。
（現代でも一帯一路の終着はイタリアとトルコですね。）
漢の武帝、烏孫へ和親公主を送る
また、匈奴に邪魔されずに安全に西域に行けるようになったため、匈奴を西から挟み撃ちする戦略がとれました。
烏孫へ和親公主を送ったのはこの戦略線上です。
劉解憂の侍女である馮嫽 （ふう・りょう）は最高の外交官として称されていました。
河西回廊を手に入れ、西はウイグルまで勢力を広げたので、秦の始皇帝よりも領土は大きくなりました。
