崔琰の協力を得ようとする伏寿は龍平の事をこう語ります。
爲政以德、譬如北辰居其、而衆星共之、
政を為すに徳を以てすれば、譬えば北辰の其の所に居て、衆星のこれに共するがごとし。
政治をするのに徳によっていけば、ちょうど北極星の場所にいて、衆星がとりまいてその方に向かって正しくめぐり、手を前に組んだ拝礼をしているようになるものだ。(人心は、すっかり為政者に帰服する。)
今は雌伏の時ですが(潜龍在淵)
中原や江南の民を、忘れたことはありません
我らが河北(鄴)に来たのは陛下の命だったのです。
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天帝の都は北極星
古代中国では、
その周りの全ての星々は天帝に向かって拝礼していて、
妃や天帝の役所も北極星近くにあると考えられていました。
その宮殿を
龍平の徳にうたれた崔琰
最初は袁紹側についていた崔琰ですが、優れた儒学者であり高潔な人間でした。
袁紹亡き後袁一族が離散したため、崔琰が代表して鄴の戸籍の引き渡し(敗戦処理)をしていました。
敗軍の官僚なのに、曹操のもとで働くように誘われたことで困惑していました。
崔琰は漢王朝の凋落に心を痛め、曹操の誘いを断るつもりでいましたが、
龍平は崔琰に「そなたがいれば漢王朝に望みがある」と言ったため、曹操陣営に入ることになりました。