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曹植の真の願いとは 詩人から政治家へ  楊徳祖(ようとくそ)に与うる書

はじめに

中国歴史ドラマ『三国志Secret of Three Kingdoms』第32話では、曹操の息子である曹植の内なる葛藤と野心が描かれます。優れた詩人として知られる彼の真の願いは、実は政治家として後世に名を残すことでした。

恵まれた環境への複雑な想い

曹植は父・曹操のおかげで恵まれた地位にありながら、詩文を書くだけの日々に満足していませんでした。彼の心の奥には、より大きな功績を残したいという強い願望がありました。

「父のおかげで恵まれた地位にいるが、詩文を書くだけでは功績は挙げられない」

この言葉からは、単なる文人としてではなく、施政者として国家に貢献したいという曹植の切実な思いが伝わってきます。

楊徳祖との盟約

曹植は楊徳祖(ようとくそ)という信頼できる友と手を組み、曹操の後継者に名乗り出ることを決意します。彼が楊徳祖に宛てた手紙では、以下のように語っています:

父のおかげで恵まれた地位にいるが
詩文を書くだけでは
功績は挙げられない
国のために尽くし、人民のために尽くし、
後世に語り継がれる不朽の功績を打ち立て、
金石にその功績を記し留めたいと願っているものであります。
徳祖は私をよく分かっている
1人だけの努力では
天下は救えない
徳祖と共に
後世に残る功績を挙げたい

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二人の誓い

ドラマの中で曹植と楊徳祖は共に詠唱します:

「戮力上国,流惠下民,建永世之業,流金石之功」

(力を上国にあわせ、恵みを下民に流す。永世の業を建て、金石の功を留む)

この言葉は、彼らの政治理念を端的に表現しています:

  • 上に対しては力を尽くして仕える
  • 下の民に対しては恩恵をもたらす
  • 永続する事業を築く
  • 石に刻まれるほどの功績を残す

理想主義者としての曹植

曹植の言葉「1人だけの努力では天下は救えない」は、彼が単なる個人の野心ではなく、真に国家と人民のことを考えていたことを示しています。優れた詩人としての感性を持ちながら、同時に現実的な政治家としての視点も併せ持つ、複雑で魅力的な人物像が描かれています。

おわりに

『三国志Secret of Three Kingdoms』が描く曹植は、従来の「詩人皇子」というイメージを超えた、野心と理想を併せ持つ人物です。彼の政治的な志は、単なる権力欲ではなく、真に国家の発展と人民の幸福を願う理想主義に基づいていたのです。

この第32話は、歴史上の人物の新たな一面を見せてくれる、印象深いエピソードとなっています。

 

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