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戈を止めるを武と為す 楚の荘王「武の七徳」を説く

「武」本来の意味は武器を持って前進する

「武」は「戈」と「止」を組み合わせた会意文字です。

「止」は、殷代の甲骨文字では足の爪先です。

すなわち「歩くこと」を表しています。

「戈」は武器です。

「武」という漢字の本来の意味は「戈を持って前進する」、つまり出兵です。

「止」が当て字に使われるようになって意味がかわっった

ところが、「止」zhǐ は後に仮借文字(当て字、既存の同音をもつ字を借りてきて当てる)として「停止」tíng zhǐ 

「制止」zhì zhǐ の「止」に使われるようになりました。

指(手足の指)zhǐ は全く同じ発音ですね。

そのため、’足のつま先’ ではなく ’止めること’ を意味するようになりました。

戈を止むるを武と為す

春秋五覇の一人に数えられる楚の荘王は「武」という字を「止戈為武」

「戈を止むるを武と為す」

と解釈しました。「停戦こそが真の武の道である」という意味です。

そこから荘王は「武の七徳」を説きました。

武の七徳

禁暴・戢兵・保大・定功・安民・和衆・豊財

暴力を禁じ、戦をやめて、大国を保ち、功を定め、民を安んじ、
衆(人身)を和ませ、財物を豊かにする。

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『止』の元々の意味は足の指

止の原義は「足の指」であります。

漢書・刑法志には「左止斬首」という言葉があり、これは左足を切り落とすという意味です

『止』は停止するという意味も持つ

足があるところ、人はどこまで歩いて行きます。

目的地に到着した後は、当然もう歩かないので、「止」も「止まる」の意味を持つ

人が歩くとき、最初の一歩を踏み出すのは左足であることが多いから

「止まれ」という神託の骨は、左足の足跡で表されます。

『止』に足の意味を明確にするために

地面を踏むと静止して足跡が残るので 、

足へんに足の指を表す止をつけて「趾」という字を作りました。

『止』を使った文字『正』

殷代に書かれた文字であり上に都、下に止をつける

「征服する」という意味

『止』を使った文字『武』

殷の時代の文字。

もともとは武器の戈(gó)とつま先の止(ce)からなる文字で、

征服や示威のデモンストレーションを意味する

『止』を使った文字『歩』

誰かの足跡をたどって歩く、ついていくという意味

止戈为武とは

戦争を止めるのが武術であり、戦争を止めることができて初めて真の武術である。

また、武力を用いずに相手を屈服させるのが真の武術であるという意味もある。

『左传-宣公十二年』

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