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ドラマ『長歌行』のあしなしゅん(阿詩勒隼)と歴史上の人物たち 

中国ドラマ『長歌行』で人気を博したキャラクター「あしなしゅん」。

彼の魅力的な設定と背景には、実は複数の歴史上の人物が重ね合わされています。

 

ドラマでのあしなしゅん

キャラクター設定

あしなしゅんは東突厥のジエリ・ハーンの養子として描かれ、

実は契丹人という設定になっています。

草原で育った彼は、9歳の頃から卓越した乗馬と弓術の才能を発揮し、

「草原のはやぶさ(アシル・ファルコン)」という異名で呼ばれるようになります。

ちなみに ファルコンは「外来の、放浪する」という意味です

戦士としての名声

10年間無敗という圧倒的な戦績を誇る彼でしたが、

王位争いには興味を示さず、

その無敵の武力ゆえに政治的な内紛に巻き込まれてしまいます。

「アシル・ファルコン」を漢字表記にして日本語読みしたものが

「あしなしゅん」という名前の由来となっています。

物語の展開

運命的な出会いから、男装した女性・李長歌と知り合い、

二人は重要なパートナーとして成長していきます。

共に戦い、唐と草原の平和を守るために奔走する姿が描かれています。

歴史上のモデルとなった人物たち

アシナ・シモ(阿史那思摩)

東突厥の最後のハーン、ジエリ・ハーンの養子として知られています。

ジエリ・ハーンは実際に唐王朝と激しい戦いを繰り広げた歴史的人物でした。

アシル・チョン(阿史那忠)

シャバラクシ族の王子で、後に唐に降伏し、李世民の養女である丁香県主と政略結婚を果たしました。

異民族と唐王朝の複雑な関係を象徴する人物の一人です。

アシナシール(阿史那社尔)

最も興味深いのがこの人物です。東突厥王族の末裔で、勇猛な戦士として歴史に名を刻みました。

若き指導者として

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わずか11歳で「トゥオシェ」(統治者)となり、

砂漠北部の鉄勒と回鶻を統轄しました。

驚くべきことに、10年間にわたって税金を一切徴収せず、

「部族が豊かなら、私も十分に豊かだ」という理念を貫きました。

激動の時代を生きる

626年、アシナシールは突厥に対して反乱を起こします。

東突厥陥落後は西突厥の内乱に乗じて国土の半分を手に入れましたが、

後に西突厥からの反撃を受けて敗北。

635年に軍を率いて唐に降り、唐に服属して衡陽姫と結婚しました。

歴史とドラマの創作上の違い

民族設定の変更

ドラマではあしなしゅんは契丹人とされていますが、

歴史上のモデルたちはテュルク系の貴族でした。

「あしなのはやぶさ」という名前から連想される「外来の人」というイメージが、

契丹人という設定につながったと考えられます。

歴史的背景

実際の歴史では、東突厥は630年に唐によって滅ぼされました。

この時、唐の東突厥攻撃を支援したのが、突厥と同じトルコ系民族である鉄勒でした。

ドラマはこの複雑な民族関係と政治状況を巧みに脚色して物語に織り込んでいます。

まとめ

『長歌行』のあしなしゅんは、完全な架空の人物でありながら、

複数の歴史上の実在人物の特徴を巧妙に組み合わせて創り上げられたキャラクターです。

特にアシナシールの「10年間税金を徴収しなかった」エピソードや、

各人物の波乱に満ちた人生は、

ドラマのあしなしゅんの魅力的な人物像形成に大きく影響していることがわかります。

歴史の事実をベースにしながらも、エンターテインメントとして再構築された『長歌行』。

その背景を知ることで、より深くドラマの世界観を楽しむことができるのではないでしょうか。

 

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