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九錫(きゅうしゃく)の意味  読み方 有名な九錫の例とそれを断った人 大宋宮詞

九錫とは

九錫(きゅうしゃく)とは、皇帝より臣下に下賜された、9種類の最高の恩賞の事です。

これらのものは通常は天子にのみ使用が許されたものなのですが、これらの使用を許可することで恩賞としました。

この恩典を与えられたら、ほとんど天子と同じ待遇を受けるわけですから、天子に等しいことになります。

テレビドラマ「大宋宮詞」では、王欽若(おうきんじゃく)と丁謂(ていい)は寇準(こうじゅん)の左遷を目論(もくろ)み、寇準に謀反画策という無実の罪を着せます。

すなわち、加冠の儀を企て、幼い皇太子に譲位させることによって、自分が朝廷の実権を握ろうとしていると。

それに対して趙恒は寇準に九錫を与えなければならぬのかと怒ります。

九錫の読み方

中国語ではジョウシーとよみます。

「九」がジョウ、「錫」シーです。

は、現代では「すず」ですが、古代においては「与える」という意味です。

天子が臣下に賜るの「賜」はツーと発音するので音が似ています。

ですから9個のすずではありません。

九錫(きゅうしゃく)jiǔ xī はいかなるものか

「礼記」によれば、9種類の礼器で、

车马、衣服、乐、朱户、纳陛、虎贲、斧钺、弓矢、鬯。

と記されています。

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前漢で王莽に下賜された「九命の錫」が原型です。

これを日本語で解説すると次のようなものになります。

  • 一錫の車馬
    • 皇帝と同じ格式の馬車にのる権利
  • 二錫の衣服
    • 紫衣 – 皇帝のみが着る衣服を着ることができる権利。
  • 三錫の虎賁
    • 天子に直属する護衛兵がつけられる権利
  • 四錫の楽器
    • 皇帝と同じような楽器を演奏する人をつけ奏でながら移動できる権利
  • 五錫ののうへい
    • 自分の従者を介して直接皇帝に会うことができる権利
  • 六錫の朱戸
    • 朱漆で塗った大門を構えた家に住む権利
  • 七錫の弓矢
    • 軍備を持つ権利
  • 八錫のえつ
    • えつ各々一、おのはすなわち金斧・銀斧のこと。軍の指揮権を持つ権利
  • 九錫のきょちょう
    • 祭祀を行うための酒を持つ権利

 

歴史上、九錫をもらった有名な人

王莽:9年、新の平帝より

曹操:213年、後漢の献帝より下賜、

楊堅:581年、北周の静帝より下賜。後に隋を建国。

李淵:618年、隋の恭帝侑より下賜。後に唐を建国。

       

      九錫をくれると言ったのに断った人

      諸葛孔明

       

      なるほどと思えるメンバーです。

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      中国ドラマ

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