※本サイトは、アフィリエイト広告を利用し収益を得て運営しています

「陛下はどこに」陛下の遺灰を打ち捨てなくてはならない張宇の慟哭 詩経『采薇』三国志 Secret of Three Kingdoms

ドラマでのこの詩の背景

劉協は漢王室復興のため、自分は皇帝としてでなく、宦官として葬られてもよいと考えた

劉協は死亡しましたが、皇后伏寿によって伏せられました。

楊平が宦官の衣服を着せられて宮殿に呼ばれました。
そこで、楊平は血文字で書かれた「弟・劉平に帝位を譲る」という詔を見せられます。

自分が劉協の身代わりに皇帝に立てられることを知りました。
もし劉協の崩御が知られたら、漢王朝は終わってしまう。
漢王朝を再興する役目を双子の弟の楊平に託す、というのが劉協が生前に立てていた計画なのです。

伏寿は劉協の遺体を宦官に見せかけるために皇帝の男性器を切り取り、宦官の衣服をきせます。

先帝を宦官として埋葬されてもいいのか、と楊平は聞きますが、伏寿はそれも劉協の考え通りだと言います。
伏寿と劉協は、婚礼の日、14歳同士、漢王朝再興を血の盃で誓ったのですと。

宮中に火を放つも、劉協の遺体は運び出される

伏寿は宮中に火を放ちました。

しかし、うまくいくかと思いきや、大混乱の中、満寵が火に飛び込んで、宦官(に見せかけた劉協)の焼死体を運び出してしまいます。

満寵は宦官の遺体が「宦官ではなかった」といいます。

あの焼死体は「一部」ではなく「全部」切り取られていたから、と。

(伏寿は睾丸を含んで男性器全部を切り取ってしまったのですが、ここの宦官は陰茎のみの切除だっようです。)

ではあの宦官は一体誰なのかと疑うことになります。

さらにその遺体の死因は焼死ではなく、病気で薬を飲んでいたまでもわかってしまいます。

広告

 

「陛下はどこに?」

また、18年間劉協に仕えていた宦官、張宇も、楊平が別人だと確信しました。

伏寿は口封じしのため殺そうとしましたが、楊平が押しとどめました。

やむなく劉協の死を告げると、張宇は泣き崩れ、劉協の遺体奪還を決意します。

「必ず兄上の霊廟を建ておまつりする」と楊平は約束しました。

満寵の命令がないと引き渡したくない警護兵たちと一触即発になりましたが、なんとか遺体の火葬にこぎつけることができました。

張宇は遺灰を埋葬したいと思います。

霊廟を建てるどころか陛下の遺灰を捨てるしか

しかし、遺灰をもって許都を出ようとしていた張宇を、満寵が待ち構えていました。
張宇は、もはやこれまでと泣きながら地面を手で掘り起こしなんとか遺灰を埋葬しようとします。

陛下がこんな場所に人知れず打ち捨てられるとは。

漢時代、皇帝は巨大なお墓に豪華な副葬品と共に埋葬されていましたから、とんでもないことです。

詩経「采薇」

この時張宇が口ずさんだ詩は、詩経の「采薇」という、出征兵士の歌の一節です。

昔我往矣,杨柳依依。今我来思,雨雪霏霏

 行道迟迟,载渴载饥。我心伤悲,莫知我哀! 

あの頃を思い出す。春の頃、柳が美しくたなびく頃出征した。

でも戦い敗れて、雨と雪が容赦なく私に降りつける。

足取りは重く、故郷への道は果てしなく遠く感じる。

私は喉が渇き、餓えに苦しんでいる 。

私の心は悲しい。けれど、誰も私の悲しみを知らない!

広告

中国ドラマ

広告