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古代中国の神秘的な図案「河図」「洛書」- 瑞祥のシンボル ドラマ大宋宮詞52話

古代中国において、天からの吉兆を示すシンボルとして崇められた「河図」と「洛書」。

これらは単なる図案ではなく、

宇宙の真理を表現した神聖な象徴として、

皇帝や為政者たちに重要視されてきました。

歴史ドラマ「大宋宮詞52話」でも、

王欽若が皇帝の機嫌を取るために言及するほど、政治的にも重要な意味を持っていたのです。

河図(かと)- 天の川から生まれた宇宙の設計図

河図(中国語:河图 [hé tú])は、古代中国の宇宙観を表現した神秘的な図案です。

ここでいう「河」は一般的な川ではなく、「星の川」すなわち「天の川」を指しています。

伏羲と龍馬の伝説

中国神話によると、三皇の一人である伏羲(ふっき)が、

黄河から現れた龍馬の背中に描かれた模様を発見したのが河図の始まりとされています。

この神秘的な模様は「天の川の図」とも呼ばれ、宇宙の法則を表現していました。

伏羲はこの河図をもとに、天空を見上げて自然現象を観察しました。

雨や雪、雷や稲妻、強風、霧といった気象変化と、

それに対する鳥や動物たちの反応を詳細に研究したのです。

八卦の誕生

これらの観察から、伏羲は重要な発見をします。

天の星々、地上の気候、動物たちの行動、

これらすべては天と地の間の陰陽の変化によって生じるという宇宙の法則です。

この理解をもとに、彼は八卦を創造しました。

八卦とは、天と地の間の陰陽を8つのパターンで要約した図案で、後の易経の基礎となる重要な概念です。

洛書(らくしょ)- 治水の知恵を授けた神亀の贈り物

時代は下って、三皇の後の五帝時代

最後の帝であるの治世において、人々は黄河の度重なる氾濫に苦しめられていました。

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禹と神亀の出会い

舜帝の命を受けて治水工事を指揮していた(う)のもとに、ある日奇跡が起こります。

洛陽の南を流れ黄河に注ぐ川(洛水)から、背中に神秘的な図案を背負った神亀が現れたのです。

この神亀が背負っていたのが洛書でした。

禹はこの洛書に記された知恵を活用して、洪範(法律)の九章を作成し、

見事に水害を治めることに成功したと伝えられています。

 

洪範(法律)とは、

第一章、人々の日常生活における決まり

第二章、皇帝自身の行動、

第三章、八種類の政務の国家統治機構

第四章、天象観測を指し、五種類の季節の記録をすること。

第五章、皇帝が天下を治めるための基準

第六章、 皇帝が天下を治め、人民を統制するための戦略を指し、

第七章、占いを用いて疑惑を解決し、重大な出来事を決定する方法

第八章、雨、日、易、寒、風を指し、王の政の成否を試すための兆し。

第九章、折、病、憂、貧、凶、弱の罰

九宮図と帝位継承

洛書には「天帝が九章の法律を与える」とあっため

舜帝は禹に帝位を譲ったとされています。

洛書の具体的な内容は、水平、垂直、対角線のすべての数字の合計が15になる九宮図

(現在でいうマジックスクエア)であったと考えられています。

この数学的完成度の高い図案が、古代の人々にとって神聖な力を持つものと信じられていたのです。

現代に伝わる意味

河図と洛書は、単なる伝説ではありません。

これらは古代中国人の宇宙観、自然観、そして統治哲学を表現した重要な文化遺産です。

天の意志を読み取り、自然と調和しながら国を治めるという理想が、

これらの神秘的な図案に込められているのです。

現代においても、これらの概念は風水や易学などの形で受け継がれ、

東アジア文化圏の思想的基盤の一部となっています。

 

 

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